INTERVIEW
「できる方法」を前向きに考えてくれて、想像以上のものを仕上げてくれる心強さ。システムに「拡張できる可能性」を残しつつ、最適なモノを作ってくれます。
ガーデンサービス研究会 - 三井さま、岩崎さま
DIGITALJETの仕事は、簡単にお伝えすると「ウェブサイトやウェブサービス、アプリなどを開発すること」ですが、大切にしているのはゴールまでの「過程」にあります。できあがったモノだけでは伝わらないその「過程」をお伝えすべく、お客さまへのインタビュー記事をご紹介します。今回から初の試みとしてお客さまインタビューをさせていただくことにしました。お客さまのビジョンに寄り添いながら、デザインとプログラミングの力を使って最適なゴールを探していく、それぞれのストーリーをお楽しみいただけるとうれしいです。
ガーデン業界の知識や技術を、底上げするために
今回ご紹介させていただくお客さまは、ガーデンサービス研究会。全国の庭に関わるサービスを提供している全国各地の約40社が集まって運営する、法人格を持たない任意団体です。
今回は、ガーデンサービス研究会から三井さま、岩崎さまにインタビューのご協力をいただきました。そしてDIGITALJETからは、プログラマーの古里が開発エピソードを語ります。
古里:改めて、ガーデンサービス研究会さんがやっていることを教えてください。
三井:ガーデンサービス研究会は、全国のガーデン関係者が集まって、ガーデン業界全体を良くしていくために力を合わせるボランタリーチェーン(独立小売店が同じ目的を持った仲間達と組織化し、チェーンオペレーションを展開している団体)です。具体的に言うと、研修制度を設けて人材教育をしたり、ツールの開発をしています。例えば、一般の方が剪定やメンテナンスを依頼したいと思った時に、お値段って気になりますよね? 気軽に依頼をしてもらうための概算見積もりソフトを作ったり、植物のデータベースをつくったり。「こういうのがあったら便利なのになぁ」と思っていることを、会員でアイディアを出しあってカタチにしています。その開発部分で、DIGITALJETさんにお世話になっています。
岩崎:ガーデンサービス研究会には、全国各地からの会員が所属しています。地域によって生息している植物が違うので、それぞれの知識を持ち寄れば植物のデータベースもつくることができます。会員の得意分野は、それぞれ。植物の知識が豊富な会社もあれば、設計に強い会社もある。それぞれが強みを生かしあって学び合うことで、業界全体の技術を向上していけたらと考えています。
ワンストップで、アイディアをカタチに
古里:なぜ弊社に仕事を依頼しようと思ってくださったのですか?
三井:以前、ウェブサイトの制作を代表の能野さんに依頼したことがあったのですが、その時に感じたのが「まとめる力」がすごいということ。「こんなことをしたい」と抽象的に伝えても、ツーカーで返ってくるんです。かつ、レスポンスが早い!なので、DIGITALJETさんに関わってもらおうと思いました。僕自身、インターネットが好きなので、ある程度の知識はあるんです。なので、「ここまでは実施可能なはず」というだいたいのイメージはできるのですが、依頼する業者さんによっては、「それはできません」みたいなことを言われてしまうことがあるんですよね・・・。それに対してDIGITALJETさんは、「できる方法」を前向きに考えてくれて、想像以上のものを仕上げてくれる心強さがあります。営業マンが打ち合わせに来て、社内に持ち帰ってからデザイナーやプログラマーに相談する・・・というスタイルのウェブ会社も多いですが、DIGITALJETさんはデザインする能野さん、コーディングをする古里さんが直接打ち合わせをしてくれるので、話がとっても早かったです。
岩崎:ヨッキー(能野)とふるちゃん(古里)のコンビがとてもよかった!漠然としたイメージがどんどんカタチになっていくのが楽しかったし、安心感がありましたね。会議も長くなりすぎず、ちょうどよかったです。こだわりたい所にはきちんとこだわらせてくれて、要望通りに仕上がった。本当に頼んでよかったです。
納品して終わりではなく、少しずつ育てていく
三井:システムに「拡張できる可能性を残してくれる」のも、DIGITALJETさんの魅力だと思っています。多くのウェブ業者さんは、納品したらおしまいなんですよね。その方がラクだから、当たり前ですよね。でも我々としては、「こだわりたい。でも予算がない。」っていうワガママな現実がある(笑)。そんな状況の時に、「では、今の所こうしておきましょうか?」と余白を残してくれるのは本当にありがたかったです。
古里:うちの仕事には、2通りのやり方があって。一つは、継続して関わりながら無期限に仕組みを育てていくスタイル。もう一つは、ある程度期限を切って、部分的に納品していくスタイルです。ガーデンサービス研究会は後者。アイディア豊富でどんどん新しい仕組みをつくっていらっしゃるので、アイディアごとに関わらせていただいています。サービスって、使ってみてはじめて分かるものなので。一緒に育てながら関わっていくのが、お互いにハッピーなやり方なんじゃないかなと考えています。
プロだからつくれるサービス
今回、DIGITALJETがつくらせてもらったサービスは、研究会会員が利用することができる「庭Pocket」というオンライン上の植物図鑑のようなもの。高さや条件、色や季節などで、適切な植物を検索をすることができるサービスです。
例えば、「春に赤い花を咲かせる植物」などの条件で検索すると植物が表示されます。
プリントアウトするとそのまま営業資料としてお客様へのプレゼンに使うこともできます。
古里:実は、僕も個人的に「庭Pocket」使わせていただいたんですけど、すごく便利で感動しました。うちの庭にはハナミズキがあるのですが、夏になって葉っぱに元気がなくっていたんです。なんでだろうと思って「庭Pocket」で調べてみると、営業トークの欄に「夏の日差しに弱く、ホースで葉水をかけるといい」って書いてあって、なるほど〜って思いました。それまで、僕は根っこの方にお水あげてたんですよ。
岩崎:ふるちゃん、使ってくれたんだ〜。うれしいなー!
三井:この植物図鑑の仕組みは10年計画で進めていたので、完成してとても嬉しいです。せっかく箱ができあがったので、あとはデータをどんどん追加していくのみ。もっと使いやすいものにするために、データを貯めていきたいです。
岩崎:プリントアウトできるようにするのが僕のこだわりで。カタチにするまで、すごく苦労したと思う。DIGITALJETさんがはじめて叶えてくれました!
知識や経験を次世代につなぐためのデジタル活用
三井:まだやりたいことはたくさんあります。会員さん同士で交流できるSNSのような機能も欲しいし、植物のプラットホームもつくりたい。
岩崎:この仕組みが、もっとメジャーになったらいいなって思っています。実用に即した植物サービスって、案外ないと思うんです。ガーデン業界って、植物に対する知識がまだまだ足らない。じゃあどうやって覚えたらいいのか?という問題の手助けとなって欲しい。スマホで画像検索ができるような仕組みもできたらいいですね。
三井:僕自身、この業界に入って直面したのが、植物の知識についてでした。自分が、植物について学んでいく過程で欲しかったものをイメージして、サービスを作り込んでいます。「ガーデンサービス研究会」は研修や教育のために発足したもの。次世代を育てるものでありたいです。
例えば、お客さんに「この木を切って欲しい」って言われても、何の木かわからなかったら切れないわけですよ。そんなシーンに直面した新入りの子がいたとして。パシャって写真を撮って、その場で何の木か分かって、何をすればいいかが分かる。それが、教育や研修につながっていくといいなって思います。
今って、プロと素人の境目が分からなくなっている時代になってますよね。違うのは、経験値だけなんです。その経験値をいかに、見えるものにするかどうかが勝負だと思う。経験を見える化できたら、後世に残せる。データベースとして残って、次世代の教育や研修にも生かせて、日々のビジネスにもつながって、それがさらに一般の人が植物を愛でて、大切にすることにつながっていく。会員にとっても、一般のお客さまにとってもウィンウィンになるサービスになれたらって思っています。
メッセージ
最後に、DIGITALJETにメッセージをお願いします。
三井:目指すゴールはまだまだ遠いです。もしかしたら、終わりなきゴールなのかもしれないけれど、根気よくやっていくしかない。一人の力では到底無理なことを一緒に歩んでくれる人がいるのは頼もしいことです。これからもよろしくお願いします。
岩崎:僕は、一番最初のオンラインミーティングで、ふるちゃん、ヨッキーのファンになってしまった。技術はもちろんなんだけど、人として頼みやすい。時々、どうでもいい話をするんですけれど、それにも楽しくお付き合いいただいて。人として、好きなんです。末長いお付き合いをさせてください。
古里:二人とも、仕事に対する想いがアツいんです。だから僕も一緒にお仕事できて楽しかったです。目指すゴールはまだまだ先かもしれませんが、ゴールに向かって一緒につくっていくことを一緒にやりたいですね。
取材協力:ガーデンサービス研究会
サービス:庭Pocket
取材・執筆: せいかつ編集室 大木春菜
愛媛県在住の「ファンづくり」に特化した編集者・ライター。ブランディングマガジン「せいかつクリエイト」主宰。